☆弁理士・特許事務所の利用価値☆
発明をした人、発明をしようとしている人、これから産業財産権を利用して有効な企業運営をしたい人は、「どのように弁理士・特許事務所を利用したらいいのか」、すでに利用している方は「弁理士手数料」について、疑問を抱くと思います。
そこで、ここではベールに包まれた弁理士・特許事務所についての利用価値及び弁理士手数料を含めた費用等について、井澤国際特許事務所の考え方を簡単に述べさせて頂きます。ご参考下さい。
【Topic】
その一、弁理士とは
その二、特許事務所とは
その三、特許庁への手続
その四、費用の考え方
その五、非弁理士に注意
その一、弁理士とは
「弁理士」とは、特許、実用新案、意匠、商標の産業財産権の他に回路配置、著作権、不正競争防止法に至る知的財産権全般のエキスパートをいい、弁理士となる資格を有する者(国家試験合格者・特許庁審査、審判官7年以上経験者)が、日本弁理士会の登録簿に登録した者を指します。
独占禁止法の下、唯一市場の独占が許される産業財産権を取得する為には特許庁への出願手続が必要となりますが、「弁理士」はその手続をする者の代理をする事が唯一許された資格なのです。
また、出願業務だけでなく産業財産権に関する先行技術調査、警告、侵害訴訟の代理(特定侵害訴訟代理資格を有する弁理士に限る)、経営コンサルティング、契約、さらには著作権、不正競争防止法に至る知的財産権全般を業務範囲としております。
ここで「弁護士」との違いをよく尋ねられますが、弁護士は「人と人との争いを解決する」のに対し、「弁理士」は「物と物との争いを解決する」点で相違しております。
しかし、それだけではありません。「弁護士」の主な仕事はいわゆる「事件の事後処理」であるのに対し、「弁理士」の主な仕事は「事件の事前処理」あるいは「事件の予防」である点でも相違しております。
つまり、クライアントに生じるであろう事件を予測し、それに対する防衛策をアドバイスすることが出来るのです。このように、防衛措置をクライアントに採らせる事により、クライアントは不安を感じる事無く、市場での優勢性が確保でき、大きなクライアントに成長・維持する事が出来るのです。
これを手助けするのが我々の仕事です。
その二、特許事務所とは
「特許事務所」とは、弁護士の事務所が「法律事務所」と呼ぶように、弁理士及び弁理士の仕事をサポートする者とで構成された特許を代表とする知的財産権の事務をする所、それを略して『特許事務所』と言います。
「特許事務所」といいますと、馴染み難く、敷居が高くて近寄りがたい印象がありますが、原則「相談料」は頂いておりませんので(事務所によって相違しますが、井澤特許事務所では無料)、お気軽にお寄り下さい。メールでもご相談に応じさせて頂きます。
その三、特許庁への手続
その一、で「弁理士」が特許庁への手続を唯一代理する事が出来ると述べました。ということは、本人であれば弁理士を使わずに特許庁への手続は可能ということです。本人が手続を全てすれば、特許庁に収める印紙代(書面であれば電子化手数料がかかる)だけで済み、費用をかなり抑えることが出来る点でメリットがあるように思えます。
しかし、どんなにいい発明をしたとしても、いくらでも化けてしまうのが、「発明の文書化」です。わが国においては書面主義を採用しておりますので、出願をするには発明(製品)自体を特許庁へ持って行く事は出来ず、必ず、発明を文書化した「明細書等」を持参しなければならないのです。
この文書化にはかなりの経験と専門的な知識が必要となります。
従いまして、弁理士を使わず費用を抑えた結果、「化けてしまった発明」では特許権を取得できず、また特許権を取得したとしても他人の模倣を抑える事ができない空っぽの権利となってしまう事が多々あります。費用を抑えても、将来得られたであろう成果も抑えてしまうのは問題です。
逆に、普通の発明であっても弁理士次第では、強い特許権に「化ける」事も可能となりますので、弁理士の利用価値があるのです。
また、特許事務所では、出願業務だけでなく権利の管理をしております。権利が発生しましたら、年金を期限以内に特許庁に納付しないと権利が消滅してしまうからです。
この場合、弁理士を使わずに特許権、商標権等を得たとしても、その後十数年、商標権にあっては何十年と権利の管理が必要となり、担当者本人の部署移転、担当者の変更によって、権利管理がおろそかになってしまうという恐れがあるのです。折角の権利が台無しです。弊所でも裁判中に、相手側(原告)の権利が年金未納付の為消滅し、勝訴(ある意味不戦勝)した経験もあります。
決して、本人出願に反対ではありませんが、本当に将来のビジョンがある方は、弁理士・特許事務所を「こき使う」ことをお勧めいたします。
その四、費用の考え方
1.「弁理士・特許事務所」を利用する場合には、手数料が必要となります。
すでにご利用の方々の中には、正直「手数料の根拠が不明・それに高い」と思われている方がいらっしゃると思います。確かに、発明・ネーミングが世の中に認められるかどうかわからない段階で特許権・商標権の取得に高い手数料を快く払う気になれません。
ですが、このようにお考え下さい。
新製品を開発する時に、会社であれば製品開発部署に少なくない給料を支払った上で、設計図面の作成、金型の作成に多額の費用を投資しております。これも、将来世の中に認められるという保障はどこにもありません。しかし、リスクを背負い投資しなければ成長はあり得ません。
この投資の中に、市場を唯一独占できる産業財産権の権利化費用も加えて下さい。金型のように、権利は有形ではありませんが、無形であっても有形物以上の力を発揮し、市場において貴社がオンリーワンである事を証明してくれます。
それには、高度な専門的知識が必要不可欠なのです。
これは、商標権についても一緒です。商標権の保護対象は特許権の発明等のような創作物ではなく、いわゆる選択物(文字図形を選択して並べたに過ぎない)なだけに、登録が必須なのです。
というのは、選択物であるが故に、誰でもそれを選択でき登録できてしまうのです。極端に言えば、Aが使用している商標Xを登録せずにいた場合、Bがその商標Xを勝手に登録する事が可能なのです。また、商標権は何回も存続期間の更新をする事ができますが、一旦、更新をやめてしまえば、その空いた登録に他の人が簡単に入り込めるのです。Xという席をAが離れたらBがそのX席に座る事ができるのと同じです。
したがって、商標の権利化費用は、最初の存続期間10年分の席を確保する予約料なのです(減価償却費のように10年で割ってみて下さい。年間シートの金額としては格安です。)。
ですので、新製品の開発・新商標のご提案には、まず弁理士にご相談下さい。
権利化とは逆に、いざ新製品を開発・新商標のご提案しても、同業者が既に全く同じ製品・商標について権利化をされていたというケースも少なくありません。事後に発覚した場合は、想像もつかない損害が生じてしまいますが、事前に弁理士に相談することにより、損害の予防をすることが出来るのです。
将来に生じる多額のリスクを考えれば、「事前の予防注射」としての弁理士の費用は、高くないと考えます。
2.ここで、弁理士手数料についての根拠についても簡単に説明させて頂きます。
手数料は弁理士・特許事務所によって様々です。
従来(平成13年1月6日に新弁理士法が施行されるまで)、「特許事務標準額表」が存在し、特許事務手数料の最低限度額が記載されておりました。
これは、知的財産権のエキスパートとしての知的労働の価値と弁理士としての品位保持を最低限を保障したもので、決して「価格競争」によるのではなく、「腕の競争」により切磋琢磨することを意図としておりました。
しかし、独占禁止法第8条第1項との関係で「報酬額」を規定することが出来なくなってしまったのです。
大部分の、腕に自信のある弁理士・特許事務所では自ずと「標準額」を基準としそれぞれの報酬額を定め、「腕の競争」をしておりますが、一部、WEBサイトによる安売王にも近い宣伝で「価格競争」に走り、「質より数」を求め、登録される可能性の低い発明等であってもクライアントを信じ込ませ出願をせまった結果、案の定、弁理士としての品位・「腕」を下げているという噂を耳にします。
弁理士は、あくまで代理人ですのでクライアントの指示に従うのが原則でありますが、黒いものを「白」とは言わずに、はっきり「黒」と言う適切で揺ぎ無い判断が必要なのです。右へ倣えで出願することは簡単です。難しいのは出願するまでの適切・妥当な判断です。だからこそ、質の高い発明にはそれなりの手数料を頂くのです。
弁理士・事務所の価値が、「価格」or「腕」の判断は皆様にお任せいたします。
その五、非弁理士に注意
最近、知財コンサルティング等の名称の名乗りあたかも知財のエキスパートと言わんばかりの業務をよく目にします。また、特許管理士、著作権士、知的所有権管理士など「○○士」の肩書きで一定の有資格者であるかのように装っている者も多数存在します。さらには、電話帳に「特許相談」、「発明相談」の欄があり、そこには弁理士だけでなく、弁理士資格を有しないものによる団体などが掲載されております。これらはすべて非弁理士活動であって、処罰の対象となり、これに惑わされた企業は自己の発明の価値さえ失ってしまうのです。詳しくは、こちらをご覧下さい。
とにもかくにも、知財のエキスパート・産業財産権の代理ができるのは「弁理士」だけです。注意して下さい!
○弁理士 井澤 幹
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